応援ありがとうございました。
お陰様で、コンサートは無事成功に終わりました。
とはいえ、今日はとても長い長い一日でもありました。
シューベルト Ave Maria(ラテン語版)、ヴェルディ 歌劇「椿姫」より プロバンスの海と陸、共に練習で歌詞をとちりまくっていたからです。不安だったので、本番ギリギリまでデジタルオーディオプレーヤーで、自分の演奏録音を聴いていました。
しかも、リハーサルで、後部座席に座っていた妻から、「もっと声を出して」と言われ、しろねこの小学校時代の担任の先生が聞いていたので、ついつい真面目に歌ってしまい。声帯のスタミナを使い果たしてしまいました。声がかすれて声が出ません。これには、かなり焦りました。ついつい妻と口論となり、最悪の状態。本番まで、約3時間。
とはいえ結局、取り戻すことができました。どうして取り戻せたかは、ここでは秘密ですが、このことで大きな自信をつけることができました。
しろねこは、3人目に歌いました。トップバッターの「芸大の星」バスバリトンの関口 直仁君(名前を覚えてね)は、とても将来性のある素晴らしい歌い手なんですね。藤原歌劇団のマネージャーをしている友人にも教えなくちゃ…
しろねこは、リハーサル室で彼の声を聴いて、はっきり言って凹みました。これは、かなわないと思いました。特に声量でかなり差をつけられていると思いました。17年も歌から離れてしまい、声帯のスタミナがなくなってしまったことが悔やまれました。一時、戦意喪失…
その彼が性格がとても良い人で、先輩を立てる律儀な人だったことには救われました。それで、彼には、ベルゴンツィ先生から直々教わった高音の出し方を教えました。このことで、きっと高音の出し方を克服し、世界に羽ばたける歌手になってくれることでしょう。皆さんに、名前を覚えてねと言うのはそのためなんです。23歳と若く、なかなかハンサムです。もし、名前を見つけたら注目してくださいね。そして、ファンになってほしいな。しろねこもファンになりましたよ。
そして彼には、成功するまで結婚しない方が良いとアドバイスしておきました。
さて、彼に立ち向かうには、アヴェ・マリアは信仰的なニュアンスを出すように歌うこと。オペラ・アリアは、何が何でも高音をバッチリ決めること。それしかないと思いました。今日のコンサートはそれでしか勝負できない。具体的な作戦を立てることができました。
昨日、偶然テレビで見たゴルフの高橋勝成プロの言葉を思い出していました。ミスショットをした時は、気分を切り替えるのではなく、現実を受け入れることが大切。
自分が、こうと決めた一打は、結果がどうであれベストショットと考え絶対に後悔しない。そして、そこをどう切り抜けるかを必死で考える…
現実を受け入れて具体的な作戦を立てたことが良かったのかもしれません。結果的には、どちらも上手くいったようです。歌詞も間違わずに歌うことができたようです。
しかし…
今回は、そんな作戦がどうのこうのというよりは、不思議な力に守られたように思います。幻想なのかもしれませんが、コンサートホールの後ろの上の方に白いお姿が見えたんです。しろねこは、そこをずっと見つめて歌っていました。それからは、幸せに包まれて歌っていたんですよ。気が付いたら、演奏が終わり、予想外の大きな拍手をいただくことができました。
さらには、たくさんの花束、高価なワインまで楽屋に届きました。コンサート終了後、しろねこはロビーに出て皆さんにお礼をしました。本当にたくさんの方に来ていただき、本当に幸せに思います。
小学校の担任の先生が声をかけたとのことで、小学校時代の同級生も来てくれました。私が、大怪我をして病室で寝たきりだった時、励ましの作文を書いてくれた素晴らしき仲間達でもあります。何と素敵な日なのでしょう。
偉い先生方からも、お褒めと励ましのお言葉をいただき恐縮でした。
しろねこは、一度は声楽への道を断念しましたが、今日は声楽家としての第一歩となる記念すべき日となりました。これから、大いに演奏活動に励みたいと思います。
神に感謝!
そして、皆さんの応援あってこそでした m(__)m
そうそう、書き忘れたのだけど、亡くなった方々の面影も、しろねこに力を与えてくれました。調子の良い時は、忘れてしまいがちだけど、ピンチの時って、亡くなった方々からのパワーって大きいのかも… ある日突然、交通事故でこの世を去ってしまった無二の友人もそこにいました。(13日早朝記)
posted by 盛岡のしろねこ / 佐藤 潤 at 22:17|
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