昨夜の声楽コンサートは、おかげさまで大成功でした。
雨にもかかわらず、例年よりもお客様の入りが良かったとのこと、本当に感謝でいっぱいでした。
楽屋には、小学校の時の担任の先生とご一緒させていただき、他の歌い手さんも、児童・生徒さんたちを指導しているベテランの先生方ばかりで、恐縮のあまり、ガチガチに緊張してしまいました。しかも、暖房の影響だと思うのですが、ホールの空気が異常に乾燥していて、コンディションは最悪でした。
そういうことを考えると、本番では実力を出し切ることができたと思います。後で録音を聞いたのですが、1曲目のカッチーニのアヴェ・マリアは前半部は緊張のため声が上ずっている感じで、後半でどうにか持ち直せたようでした。失敗演奏と思っていたのに、大きな拍手をいただきました。2曲目のヴェルディのオペラ・アリアは、練習ではなかなかうまくいかなかった演ずる感覚が不思議に沸いくるので、オペラを演ずるモードのまま完全燃焼することができました。これは、スポットライトの魔法なのかもしれません。
とはいえ何より、最愛のお母様を亡くされて間も舞いのにもかかわらず、伴奏を引き受けてくださったピアニストの方の素晴らしいピアノ伴奏の支えなしに何も語ることはできません。また、6月に急死された、私をステージ活動へと導いてくださった恩人の方の優しさもステージの上で感じることができました。
歌う前は、フィギュアースケートの選手がリンクに滑り出していくようなイメージが頭に浮かびました。与えられた時間の中で、どれだけ自分を表現し切れるか。集中力がどんどん高まっていきます。多分、血圧は最高値になっていて気絶しそうでもありました。
歌った直後には、自分の責任を果たしたという安堵感はあっても満足感は得られませんでした。最高のコンディションで歌えなかったことへの悔しさの方が強かったです。
しかし、演奏会が終わってからのお客様とのふれ合いを通して、大きな感動へと変わっていきました。私の歌に元気をもらえたと言ってくださる方もいました。多くの方から、花束やおひねりまでいただきました。心より尊敬している修道院のマ・スール(修道女/シスター)方も来てくださいました。
ここ数週間は、本当に辛い毎日でした。風邪のため声が出せず、声を出さないで練習しなくてはなりませんでした。3日前から声を出せるようになったものの、いつもの発声法を取り戻せずに、不安ばかりが頭をよぎるようになっていました。
そんな中、mixiの友人が一人離れていってしまいました。毎日、元気の言葉を発信していたのに、その時の私は、酷い風邪に苦しみ、かつ深刻なパソコントラブルがあったので、ついつい暗い日記を書いておりました。無意識で、皆さんに助けを求めていたかもしれません。うつ病の薬を飲むようになってしまったことも、まったく想定外のことで、浮き沈みの激しい心の状態に、自分が自分でないような感覚に苦しみました。7月の車の事故以来、激しいストレスが健康を蝕んでいったのだと思います。
今回のことで、見えない神様のメッセージを感じることができました。
私は、私を求めている人にいつも与えられる者であるために、何より第一に健康を大切にしよう。そして、皆に元気を、そして幸せを与えられる人になろう。
私にとって大切なことは、パソコンのスキルでもなく、本の知識でもなく、神様から引き出した光を皆さんに届けることなんだと…
私は、尊敬するマ・スール方に倣い、規則正しい健康的な生活をしていくのだと心に誓いました。
今朝、教会のミサの帰りのことです。歩道を歩いていた時、マ・スールの一人が「いい香り」と声を上げられたので、私も立ち止まって息を吸い込んでみました。イチョウの木からとても良い香りが漂ってきました。
心の中いっぱいに幸せの光が満たされたたような気分となりました。
こういう幸せをもっともっと感じられるようになりたいなと思いました。
posted by 盛岡のしろねこ / 佐藤 潤 at 14:58|
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声楽
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