今月16日、高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会の審査結果が送られてきました。
賞の内容は上から、特別賞(日本武道館奨励賞以上)、日本武道館賞、大会奨励賞、特選、金賞、銀賞、銅賞となっていますが、当塾での今年の成績は、特別賞(1)、日本武道館賞(5)、大会奨励賞(1)、特選(4)、金賞(4)、銀賞(3)、銅賞(1)でした。特に日本武道館賞がこれまでの最高だった3名を2名上回る好結果でした。
高円宮杯の審査結果が送られてくるほぼ1週間前には、競書の段試験結果が発表されましたが、硬筆・毛筆合わせて19点のうち17点が合格でした。不合格の2点は、中学生の2名でしたが、二人とも2点のうち1点は合格したので「全員合格」となり、これもまた例年にない素晴らし結果でした。この二人は、心がスランプでお休みが続き、練習にあまり打ち込めなかったこともあり、片方だけでも合格できたことは幸運だった言うべきなのかもしれません。この日には、岩手県書写コンの課題が送られてきて、当塾では、どこよりも早く書写コンの練習に取り組んでいることになります。
さて、今年の高円宮杯では特別賞が1名出ましたが、その特別賞を受賞したのは、おばあちゃん先生でした。あくまで子供たちを優先させたので、おばあちゃん先生は出品することだけを目的としていたため、まさか特別賞を受賞するとは考えてもいませんでしした。昨年、4月に腰の骨を圧迫骨折して寝たきりになり、リハビリが進むにつれて、起きている時間を少しでも増やさせる作戦として、私が書道用の机から用具一式をプレゼントして、高円宮杯へ出品することを目指させたことが始まりでした。今回は、唐の三筆の褚遂良の臨書でしたが、さすが昔取った杵柄というか、私には表現できない世界を見事に描いていた作品だと感じてはおりました。
8月30日(日) 東京・九段 ホテルグランドパレス2階「ダイヤモンドルーム」にての授賞式には、私が付き添って出席する予定です。
そうなると、今年は、おばあちゃん先生の年といえるのかもしれません。来月8月1日(土)〜8月30日(日)の1か月間、Café Jazz開運橋のジョニーさんで、おばあちゃん先生の初の個展(「佐藤文子の恵翠刻字展」)を開催することになっているからです。
詳しくは、ジョニーのマスターの照井顕氏のご厚意により、7月14日(火曜日)の盛岡タイムスの毎週月曜日の照井氏の人気コラム「辛遊記」の記事に載せてもらいました(13日の月曜日が新聞休刊日だったので火曜日に掲載されました)。
今回の高円宮杯で良かった点は、昨年、成績が芳しくなかった塾生が日本武道館賞を受賞したことです。以前にも、金賞だった子が翌年に文部科学大臣賞を受賞したケースもありました。今年、金賞、銀賞、銅賞だった子には、来年には、大きな賞を狙わせたいと思います。そうなると、どの子にも隔年か3年おきにチャンスが巡ってくるような形になるかもしれませんが、私は全員に主役になってもらうつもりで頑張らせたいのです。
県の書写コンは、各学校から出品するため、主役がもっと増えてきて全員主役も可能なのかもしれません。ただ、全国展のように塾から出すものとなると多くて5名。特選まで拡大しても10人程度が限界なのです。そこが辛いところですが、それだけに各学校から出せる書写コンは頑張らせたいと思うのです。
今年、このように成績が上がった原因は、私が新聞配達を辞めたことにあると言えると思います。やはり、教師が疲れていると、指導に陰りが出てしまうことがはっきりしたわけです。お弟子さんの数をしっかりキープしないと、また新聞配達のような仕事をしなくてはなりません。そこのところをご理解いただき、親御さんにも宣伝していただきたいと願う次第です。
恵翠書院 盛岡教室
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