2007年05月03日

千の風になって

今日は、しろねこの従兄弟のタケシ君の火葬とお葬式でした。

タケシ君は、5歳までは、とても賢くて可愛らしい子供でした。しかし、手術の失敗により、脳に重い障害を持ち、5歳のまま時が止まってしまいました。それから、30年の時が流れ、今月1日に天国に旅立ちました。

火葬で彼の骨を拾いました。驚きでした。真っ白で宝石のように綺麗なお骨だったからです。心の汚れの無い人のお骨とは、こんなにも美しいのもかと感動してしまいました。

お葬式には、実に多くの人が集まりました。30年間も寝たきりだった彼が、こんなにも人を集められたということは、まさに奇跡だと思いました。天気にも恵まれ、神様の祝福を強く感じられる日でした。また、司祭のF神父様のご説教がとても素晴らしいもので、その感動もあって、お御堂の中が、聖なる空気に包まれていきました。

お葬式のミサでは、しろねこは、このブログでも何度か公開したことのある、ラテン語の「シューベルトのアヴェ・マリア」を歌いました。これは、昨年末から、いくつかの機会を通して歌い込んでいるものなので、まずは成功といえる出来だったと思います。

そして、告別式では、「千の風になって」を歌いました。この時は、タケシ君の遺影を前にして歌いました。神父様がご説教の中で触れられていた、彼のきらきらした目と、素敵な笑顔の面影が蘇ってきました。すると、不思議にも、練習の時とはまったく異なる歌の世界が頭に浮かんできて、導かれるように歌うことができました。きっと参列した方々の優しいお気持ちが、しろねこに大きな力を与えてくれたのだと思います。

途中の間奏部分で、「大きなミスをするぞ」と悪魔のささやきがあり、不安になってきました。しかし、目の先に見える十字架の方から、眩しい白い光が凄い勢いで注がれてきて、その光に包まれると悪い思いは完全に消え去りました。聖母様なのか、タケシ君が一緒にいるのか、白いお二人の姿が薄っすらと感じられました。すると急に安心感へとかわり、そこからは自分でも感動しながら歌うことができました。後ろの方から、すすり泣く声が聞こえました。きっと、悲しいからではなく、魂が揺り動かされたのではないかと感じられました。聖なる霊が、こんなにも身近に感じられたのですから。

録音は、妻が録ってくれたものです。うっかり録音するテープを忘れてきてしまい、直前に教会の近くのコンビニに買いに行きました。残念ながら、ハイポジ・テープしか売っていませんでした。ノーマル・テープしか使用できないことになっているテープレコーダーでの録音だったので不安がありましたが、辛うじて録音できていました。音はかなり悪いですが…

タケシ君は、脳に重い障害を持ち、何の功績を残したわけではありません。しかし、こんなにも多くの人の心に神様の愛を感じさせる奇跡を残してくれました。私の心には、間違いなく神様の光が注がれたのでした。

一人子を失い、哀れなほどに悲しみに打ちひしがれていた叔母さんが、式を終えると、笑顔で話せるようになったことも、まさに奇跡でした。心の弱い叔母さんであった筈なのに、今日はまるで別の人と思えるほど輝いて見えました。

本当に、本当に、素晴らしい一日でした。

とはいえ、今日はへとへとに疲れました。


このファイルを聴くためには、しろねこカフェの音楽を停止させる必要があります。
右のサイドバーの下の方ににある、夕焼け空の画像の中に「ON」「OFF」とありますので、「OFF」をクリックしてください。

プレイヤー内の「DL」ボタンをクリックすると、ダウンロードして聴くことも出来ます。
【ダウンロード方法】 「DL」ボタンをクリック→「規約に同意してファイルをダウンロードする」を右クリック→「対象をファイルに保存」をクリック→デスクトップなど、保存先を指定して「保存」をクリック。Windowsパソコンなら、Windows Media Playerで聴けると思います。



posted by 盛岡のしろねこ / 佐藤 潤 at 20:38| Comment(12) | TrackBack(0) | 声楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
いつ聴いてもすばらしい歌声ですね。
ご家族の皆様も、しろねこさんの歌できっと心が癒されたことでしょう。すばらしいです。
12日のチケットゲットしました!
夫婦二人で行きます。楽しみにしていますよ。
Posted by マナ at 2007年05月04日 19:59
タケシ君のお葬式
なのに、感動もあり、素晴らしい1日だったって感じられるなんて
なんだかステキなお話ですね。

うーん。やっぱり 何かがあるんだろうな〜。

しろねこさんの歌声で涙が出るって気持ちも
わかるような気がしました!
Posted by yun at 2007年05月04日 22:42
しろねこさん、こんばんは。
「千の風になって」聴かせていただきました。
とても真っ直ぐで、心にすーっと入ってくるような澄んだ歌声に、
とても・・・感動しました。
タケシ君が・・・まさに千の風になって、しろねこさんに
寄り添ってくれていたのかもしれませんね。

35年の短い生涯・・・とても残念ですね。
でもタケシ君が身をもって教えてくれた「愛」は、人々の心の中で
ずっと生きつづけてくれますよね。
心よりご冥福をお祈りします。

12日のコンサート、体調を万全にして、素敵な歌声が
響かせられるといいですね。
きっとタケシ君も、天国から見守ってくれていることでしょう。
近くに住んでいたなら、是非聴きに行きたいです。
Posted by 水無月 at 2007年05月04日 23:39
マナさん、コメントありがとう
また12日には、ご夫婦でいらしてくださるのですね。
とてもうれしく思います。
心より感謝を込めて!
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月05日 12:11
yunさん、コメントありがとう
素敵なお葬式・告別式となったのは、タケシ君が脳に重い障害を持っていたこともあります。それゆえ、参列者の優しい心を引き出せたのかもしれません。
そして、その会場の空気があったので、良いイメージを描いて歌うことができました。
音の悪い録音ですが、しろねこにとって奇跡の証というか、宝物となりました (=^・^=)ノ
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月05日 12:17
水無月さん、コメントありがとう
テノールの秋川雅史さんのと同じキーで歌ったのですが、しろねこには半音高い感じなんですね。
でも、この日は不思議と高音を楽に出すことができました。
きっと、タケシ君が私に寄り添ってくれて、力を注いでくれたのでしょう。

短い人生とはいえ、彼の中では30年も時間が止まったままでした。
彼は、きらきらする目で笑顔を振りまくことしかできませんでした。

でも彼がひたすらに、ひたすらに、生き抜いた意義を強く感じることができました。

水無月さんのコメントの表現は、とっても詩的ですね。素敵な絵のセンスと共通しているものを感じられました。芸術は、心のイメージの表現なのですから…

しろねこも、時々、都会の風景(盛岡はマンションが林立し、美しい街とはいえなくなってしまいました)から離れて、田園風景をスケッチに行こうかな。心に美しいイメージをいっぱい焼き付けたいと思うのです (=^・^=)ノ
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月05日 16:52
しろねこさん、おはようございます。
連休も最終日になりました。
今日はしろねこさんの声を聞いてみました。
しろねこさんとてもいい声をなさっていますね!
それからタケシ君の葬儀、悲しいことでしたね、でもすぐそばで応援していてくれたような気がします。
しろねこさん、私もやっと音楽をつけることが出来ました。しろねこさんの音楽と同じところでした。一度聞いてみてね!
Posted by ちぐちゃん at 2007年05月06日 07:09
ちぐちゃん、コメントありがとう
おたがい、知っている人を亡くした悲しみがありましたね。

BGM聴きました。素敵なピアノの調べですね。ちぐちゃんの写真や絵が引き立ち立つと思います。

ちぐちゃんのコメントにとても励まされました。

来てくれてありがとう (=^・^=)ノ
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月06日 11:11
しろねこさん、こんにちは。

心にしみいるお話、拝読しました。

しろねこさんの、心のこもったお歌も拝聴しました。

娘達と一緒にきかせていただきました。すばらしいお声ですね。感動しました。

いとこのタケシさんの、ご冥福をこころよりお祈りいたします。
Posted by TOM at 2007年05月06日 12:22
しろねこさん、こんにちは(*^_^*)
タケシくんの死は、とても悲しいことですが、これからもずっとしろねこさんや叔母様の近くで見守ってくれていることと思います。
「千の風になって」の歌を聞かせていただきました。
とても素敵な声に感動しました。
この歌のように悲しいことだけれど、悲しいことよりも、タケシくんが残してくれたものの方が大きいのだと思います。
タケシくんが35年間頑張って生きてきたことは、多くの方に勇気を与えたことでしょう。
叔母様が笑顔でお話ができるようになったのも、タケシくんが頑張って生きてきたこと、すばらし思い出を心に残していってくれたからだと思います。
あなたに会えてよかったよ・・・
叔母様の笑顔は輝きに満ち溢れていたように思います。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
Posted by やっぴーママ at 2007年05月06日 17:15
TOMさん、コメントありがとう
タケシ君の死を通して、多くのことを得られたように思います。
彼は、脳に重い障害を持っていたけど、
彼の人生は無駄なものではなかった。
私たちが忘れがちなものを思い起こさせ、引き出させてくれた。
何より、神様をこんなにも近くに感じさせてくれた。
しろねこは、この録音がある限り、あの奇跡的な日、
そして、彼を忘れることがないと思います。
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月06日 18:53
やっぴーママさん、コメントありがとう
愛するタケシ君が天国へと旅立っていきました。しろねこの数少ない身内でした。
きっと彼は、「千の風になって」私たちを見守っていてくれるように思います。
しかも、彼は神様のもとで、障害から開放されて…
35年間も、本当に頑張ったと思います。
私も、彼に笑われないように、何があっても、ひたすらに、ひたすらに、
生きていこうと思います。
Posted by 盛岡のしろねこ at 2007年05月06日 18:58
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