書道の得意で、すぐに上達する子もいるけど、
書道が苦手で、なかなか上達しない子こそが、将来有望な子なのだと考えている。
また書道が得意だったはずなのにスランプに陥って悩んでいる子も、将来有望な子なのだと考えている。
苦手を克服することは、教わる側も教える側も大変なことだけど、苦手を得意に変えられたなら、これからどんな厳しい試練に会おうとも、「きっとできる」と考えることができるだろう。苦手克服は、一生役立つ素晴らしい財産と言えるのだ。
人生良いことばかりではない。これからの人生、どんな厳しい試練に出会うかわからない。
得意なことばかりやっていると、壁にぶつかった時、「自分には才能が無い」と諦めてしまいやすいのだ。
そういう意味で、当塾でのシュタイナー教育は、どちらかというと書道の苦手な子に大きな効果が出ている実感がある(もちろん、できる子には、厳しい壁〈試練〉を与えることで効果を上げようと考えている)。
空間認識能力に劣る子、加減の全くわからないような子には、シュタイナーの線描(ひたすら直線を引くワーク)が、その子の芸術性の扉を開くきっかけを作るようである。
当塾は、本格的なシュタイナー学校ではないので、徹底したシュタイナー教育は展開できない。とはいえ、子供の能力開花やスランプ脱出のためにシュタイナー教育を役立てることは可能なのである。だから、シュタイナー漬けになっている子もいれば、数か月に一度しかシュタイナー教育を受けるチャンスを得ていない子もいる状態である。
教えている側としては、それが特別なお稽古ではないとしても、いつもシュタイナー教育を念頭に入れて教えているのだ。特に、お稽古の後には、必ず「教育ノート」を付けているのだが、これを書きながら、シュタイナー教育の視点から分析して、次回のお稽古の方向性を決めているのである。
お預かりしたお子さん全員が、どんな厳しい試練に出会っても「必ずできる」と考えられる人間へと育てていきたいと思うのだ。
恵翠書院 盛岡教室
恵翠書院 滝沢教室